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一度にたくさん望みすぎない
金曜日、顧問先での出来事です。
いつもは現場にいる一人の従業員さんが、事務所で机に向かっていらっしゃいました。
実はその時その方がやっていたのは、社長さんが常々その方にぜひ取り組んでほしいと思っていらっしゃった仕事、でも、忙しい、タイミングが合わないなどと、これまでまったく手がつけられていなかった事だったのです。
その取り組む姿を目にした私は、別室でお目にかかった社長さんに、さっそく、「○○さん、あの仕事始めてくださったんですね〜、よかったですね。」と申し上げました。
するとその社長さん、「ええ。」 「でも、私がその場に言ったとき、『おはようございます』の挨拶が無かったんですよ。『○○君、挨拶は!』ってここまで出掛かりましたけれど、グッとこらえました。とにかく今日は、あの仕事に取り掛かってくれただけでも良しとしなきゃあって。」
日頃、「少しでも進んだら、そこを見てあげてくださいね」とお願いしてあっただけに、そうだったんだ〜!社長さん、ちゃんと考えてくださったんだ〜と、ジーンとしました。
社長ともなると、皆さん人並みはずれた意欲や能力の持ち主ですから、従業員が何をやっても、足りない、まだるっこい、と感じてしまいがち。けれどその感情をそのたび相手にぶつけていたら、せっかく一歩を踏み出してくれた従業員さんの気持ちが台無しになってしまいます。
部下には一度にたくさん望みすぎない。できたところ、努力したところを一つ一つきちんと認めてあげること。それが次につながる原動力になるのだと思います。
次にまた、その仕事の進み具合をうかがうのが楽しみです。